音楽家の健康法

バンドマンが絶対にタバコを吸って欲しくない理由

バンドをやっているとどうしてもタバコを吸う人と一緒にいる時が多くなります。

タバコの煙を吸いたくないと思ってもスタジオやライブハウスの喫煙所が多いのが現状です。

喫煙者のバンドマンは多いかと思いますが、この行為がどのようなリスクを持っているか知っていて吸うのと知らなくて吸うのとには大きな差があります。

是非知って欲しいタバコによって自分が起こりうるリスク、今一度確認していきましょう。

タバコによる病気など

腰痛

腰痛

 

整体師としてまずこちらを上げましょう。

喫煙者は禁煙者に比べ、腰痛症状が重篤であると報告されています。喫煙によって、軟骨終板を介して椎間板への栄養補給が阻害されるからです。

また、酸素運搬能低下により身体的フィットネスレベルが低下します。

さらに咳嗽発作による椎間板内圧の増加という危険因子も報告されています。

患者さんとしてプロのミュージシャンをたくさん見てきましたが、ギタリストとベーシストとドラマーは体幹回旋動作と前屈動作が多いため椎体間関節、特に椎間板に過剰負荷をもたらすため腰痛になる事が多いです。

 

脊椎手術.com

 

要するに楽器やってタバコも吸っていたら腰痛になるのは当たり前です、さらに楽器は趣味で仕事はデスクワークをやっていたら最悪ですね。

立っているときより座っているときの方が腰椎椎間板にかかる負担は大きいので。

体重50キロの人が座っているときは25(下部腰椎のかかる負担は体重の約半分)×1.4で35キロの重さが下部腰椎に負担がかかります。

姿勢を崩しているとこの値が3倍にもなるのでデスクワークのバンドマンは正しい姿勢で作業するように心がけましょう。

 

難聴

耳

 

意外に音楽やっている人でも知らない事実がこの難聴になりやすいと言う事、喫煙者が難聴になる確率が70%も高いという調査があります。

難聴は、障害の起こっている部分によって伝音性難聴感音性難聴に分ける事が出来ます。

タバコによる難聴は感音性難聴と言い内耳や蝸牛神経、中枢神経などに障害が起こりなるものです。

補聴器サイトHS

 

内耳で音が上手く処理されなかったり、音の電気信号を脳へ伝える神経が上手く働かないため、音の内容がハッキリしないということがあります。すなわち単なる「聞こえない」という音量の問題に加えて、「聞き取れない」という音質の問題が加わります。場合によっては、音量は普通に聞こえているのに言葉の内容がさっぱり判らないという症状もあるようです。

中度難聴(感音性難聴)WebSite 【 静かの森 】

 

感音性難聴はどんなに大きい音で聴いても内耳までしっかり入ってきますがそこから上手く電気信号に変換されず脳に届きます、ミュージシャンにとってはこれは致命傷。

さらに感音性難聴の怖い所は医学的治療が難しいと言う点です。

腕や脚を使えなくなっても様々なやり方や工夫次第で音楽Lifeを楽しめます、しかし耳が聴こえなくなればどうなりますでしょうか?絶対に避けたいですね。

ちなみによく聞く「突発性難聴」は感音性に分類されます。両耳ではなく片耳だけ症状が出たら注意が必要です。

発症してからすぐに手を打たないと完治しなくなるので、後遺症を残さない為にもバンドマンは発症したら予定を全て捨ててすぐに耳鼻科に駆け込みましょう。

ガン

ガン

 

これが私が吸って欲しくない一番の理由です、ロックミュージシャンの死亡理由を見ると癌が多いのは一目瞭然です(食生活も悪いので当然)。

こちらのサイトさんでロックミュージシャンの死をまとめた表があるので是非「ロックミュージシャンの死」。(※Yahoo!ジオシティーズサービス終了のため、現在見れなくなっております。)

この表を見て面白い事に気付きます。1980年代まで癌による死亡が無く、1990年以降から癌による死が多く見られる。

もちろんこの表は一部の統計ですが不思議に思いますよね。理由をタバコだけにフォーカスすると昔のタバコと現在のタバコの違いが原因かもしれません。

昔のタバコは今程大きな健康被害は出ていなかったようですが、現在の人口タバコは600種類の近い合成化学物質が含まれており口当たりを良くするためにタバコには砂糖を混入させてます。

タバコ産業ではタバコの口当たりを良くするためにタバコに砂糖を混入している。英国のタバコには17%、アメリカでは10%の砂糖が含まれているという。今の数字や日本の数字ははっきりしないが、これら砂糖の混入や複数の発ガン物質の混入が、タバコを極悪非道な物質に変えた正体と言えよう。

(内海聡氏「医学不要論」より抜粋)

 

上記のサイトに記載されているミュージシャンの癌が全てタバコという理由でありませんが、おそらくタバコが原因で癌になった人は何人かいるのは間違いないでしょう。

また、受動喫煙でどのような事が起こりうるかも知っている必要があります。

受動喫煙は日本人の主要死因であるガン、虚血性心疾患、脳卒中、呼吸器疾患(ボーカリストや吹奏楽には致命的)が増え糖尿病やメタボリックシンドロームのリスクも増加します。

国立がんセンターの試算によれば、職場の受動喫煙で亡くなる人は毎年3653名。LIVEハウスやスタジオでの受動喫煙で亡くなっている人はどれくらいいるのでしょうか、あまり考えたくないですね。

 

その他

お金が飛ぶ

猫

2015年「全国たばこ喫煙者率調査」では「毎日吸う人」の平均喫煙本数が1日当たりの平均喫煙本数
男性 18.6本・女性 14.7本との事です。

一箱450円のタバコを1日10本を10年間吸っているとしましょう。

こちらを「ニコチネル」のサイトで計算するとこれまでタバコを買った合計金額は821,250円、吸った本数を繋げると3,103m(ほぼ滑走路に匹敵するらしい)。

極めつけは吸っていた時間は127日、これだけ時間があれば相当練習出来ますね。

5年間我慢すればハイエンドギター1本買えます(410,625円)。

同じように「ミュージシャンがタバコを吸ってはいけない3つの理由」としてブログを上げている春日章宏さんの言葉。

ミュージシャンには『お金と時間がない』という悩みがつきもの。
バブル時代と違い、現在の音楽業界は非常に厳しく、プロミュージシャンでさえ苦労しています。

アマチュアミュージシャンやプロを目指す若いミュージシャンにとっても、この問題は切実です。

ところが、「お金がない」と言いながらも何のためらいもなくタバコを吸い続けるのはなぜでしょう?

タバコを吸うことでお金に余裕がなくなり、お金に余裕がないためにアルバイトをする。
アルバイトのせいで時間が無くなり、音楽をする時間が少なくなる。

こんな矛盾した生活を続けるミュージシャンは非常に多いと思います。

88notes.net

このように負のサイクルに陥るので喫煙者でお金がないとつぶやいている人は一度考え直してみましょう。

 

 まとめ

自分が憧れているミュージシャンて意外に喫煙者が多いんですよね、憧れてマネした人も多いかと思います。ギタリストで言うとクラプトンやヴァンヘイレンやイングウェイも演奏中にタバコがありますね、正直に言うとカッコいいです。

しかし自分の健康の事を考えるとタバコはあまりにもデメリットが多すぎる。

 

この記事を見て少しでも喫煙者の考え方が変わってくれればなと思います。

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