「仕事は楽しいかね?」
もしそんなことをいきなり言われたら、あなたはパッと答えられますか?
そこまで仲良くない人にいきなり言われた「何かの勧誘かな……」と思ってしまいそうですが(笑)
この質問に即答できる人は少ないでしょう。
厚生労働省がまとめた 『平成 2 0年版労働経済の分析 ― 働く人の意識と雇用管理の動向 』によると 、国民の仕事への満足度は長期的に低下しており 、 「仕事のやりがい 」で 「十分に満たされている 」 「かなり満たされている 」と回答した人はわずか16.6%だそうです。
残念ながら 、多くの人は
「もっと楽しい仕事 、自分に合った仕事があるのではないか 」
「本当はすぐにでも転職したいけれど 、生活に不安があってできない 」
「特別に不満があるわけではないけれど 、やりがいも感じない 」
その思いや理由は違えど 、どこか満たされない感情を抱えているのが現状です。
そんな満たされてない仕事が1日の1/3以上ほとんどの人がある訳で、仕事が充実しているかしてないかはとても大きな要素です。
ではどうしたら良いのかを「仕事は楽しいかね?」の著者、マックス・エルモアは答えてます。
仕事が全然と思えない人でも、「ハッとされられる瞬間」は加速する時の流れから抜け出し、「今」この瞬間を向き合っています。
しかし次の瞬間には時の流れに飲み込まれてしまう。
まず必要なことはハッとさせられたときに 、そこで立ち止まり続けること 。 「今 」と向き合い続けること 。
もし時の流れに飲み込まれそうになったときには 、自らに問いかけてみてください 。
「仕事は楽しいかね ? 」と 。
これが「今」に立ち続けるための第1歩と言っています。
「過去に生きようとするな、未来を夢見るな、心を今この瞬間に集中させよ。」とお釈迦様も同じようなことを言っているのでとても大事なことですね。
目標の弊害
「ずっとしたいと思っていた仕事に就いたのに、なぜか幸せじゃない。」
ここまできっぱり言う人はなかなかいませんが、患者さんの話を聞いていると就職したが、思うようにいかず、悶々としながら仕事をしている人をちらほら見かけます。
もちろん、就きたい仕事で毎日大変と言いつつもやりがいを感じる人もいることでしょう。
前者のような人にマックス・エルモアは「計画を立てることに依存しすぎている。僕が『目標の弊害』と呼んでいる状態に陥っている」と指摘しています。
私も目標を掲げるのが好きで、夢やゴールをノートに書いて妄想を膨らませながら仕事をしていましたが、実際には大変なことばかり起きて「なんでこんなに楽しくないのだろう。」と半泣きになりながら仕事していた時期がありました。
夢に固執しすぎていたんですね。
この夢が実現したら果たして幸せになっているのでしょうか。
結局は結果論なので、やってみて実現してみないことにはわかりません。
昔の夢に固執しなかったからこそ、偉大な功績を残してきた人がいるのも事実。
例えば映画監督の黒澤明。
中学卒業後、画家の道を志して活動し何点か受賞も経験するも、途中で見切りをつけています。
SF作家の星新一は実家の製薬会社を継ぐも倒産。
過労で身体を療養していた病床でSFに出会います。
その後作家デビューまでの間「星製薬大学」の非常勤講師として生活しました。
ハリー・ポッターの作者であるJ・K・ローリングは作者をやっていなかったら教師を続けてたと言われています。
離婚をきっかけに英語教師を辞めたとき、生活保護を受けながらハリー・ポッターを完成させました。それまで趣味で書いていたが一度も完成していなかったようです。
仕事に成功し、継続して成し遂げている多くの人たちは、みんな人生のある時点で、仕事に対する目標を変えた人たちだと言うこと
昔の夢に固執しなかったからこそ、偉大な功績を残してきた人たちの方がずっと多いのです。
これを読んだ時に「固執して成功してきた人も多いぞ!」とツッコミましたが、いわゆる仕事で成功者と呼ばれる人たちの経歴を思い返してみると、確かに人生の分岐点で仕事をシフトチェンジしている人が多いことに気づきました。
これはその人の書籍やネットの対談などを読んでみないとわからないので見落としがちですね。
私も高校が商業科、大学が経営情報学部だったので社会人になったら毎日スーツを着て仕事に行くと想像していましたが、実際は整体師となって毎日私服で仕事場へ向かっている。
本当に何があるかわからないものです。
人生何が当たるかわからない、仕事で一個に執着して当てようとするのはギャンブルのルーレットで一個に大金をかけると同じであろう。
「適切なとき」なんて一生訪れない。
何か大きなことを始めようかなと思ったとき、こんな言葉が最初に頭の中に出てきます。
「準備は整ってないし、まだいいや。」
「もう少し慣れてから始めよ。」
「今忙しいし、落ち着いてからやろう。」
「こんなチャンス滅多にないけど、自分に自信がない。」
けど実際に始められず今に至る、なんてことがいくつあるでしょうか。
適切な時を「待つ」場合、人は臆病になりやすく、「やらない要因」「できない要因」を無意識に探してしまいがちです。」
他人より能力が劣っていると思っていた私は上記の理由で行動に移せないことがたくさんあり、チャンスを数多く逃した過去があります。
それからあるとき、2度目の大きなチャンスが訪れました。
「今死ぬほど大変で余裕もないし準備も能力もない、けどこれ逃したら2度と同じチャンスは来ないな。」と確信して「やらせてください!」とまったく根拠がなかったにも関わらず返事をしました。
それがきっかけで今一緒に仕事をしている人たちと出会い、大きなチャレンジをしようとしています。
「世の中は、きみの目標が達成されるまで、じーっと待ってたりはしない。」
自分が変わらずに待っているうちにビジネスの世界ではテクノロジーも競争相手もどんどん変わっていきます。
なのでじっとしているうちにドンドン置いてきぼりになる可能性がある。
そうならないように準備できてない状態でもジャンプして進んでいったほうが絶対に良いですよ。
もちろんすべてうまくいくわけないし、大失敗することもあるかもしれません。
しかし、試してみることに失敗はないのです。なぜなら、チャレンジしたら必ず何かを学べるので、何かを試す前と同じに戻ることはありえません。
仮に新しいアイディアに対して「学ぶべきことが何もなかった」と思っても、その前にしていたことに高い価値があったと学ぶことができるのです。
何もないと本当に思っているのなら、それは見えてないだけかもしれません。
私も最初は想像できないチャレンジするときは、失敗した時の映像がたくさん出てきてとても怖かった。
成功の風景より失敗の風景の方がより鮮明にたくさん思い浮かんできます。
しかし実際に飛んでみたら思ったより楽なんですよ。
一歩飛んで後ろ振り返ったら思ったより穴は浅くて「こんなことに今ままで怯えてたのか。」となるかもしれません。